エルミタージュ

エルミタージュ Hermitage

エルミタージュはフランス最高のワインのひとつとされ、価格もボルドーやブルゴーニュと肩を並べており、シラーワインの銘醸地とされる北部ローヌの中でも優れたワインを生み出すAOCです。

北ローヌのほとんどのアペラシオンがローヌ川の右岸にある中で、エルミタージュだけはサン・ジョセフの対面となる左岸に位置しています。産地である丘は、遠くからは一見なだらかに見えますが、コート・ロティほどではありませんが急斜面の産地で、人の手に頼らざるを得ない段々畑が広がっています。エルミタージュの生産地は、実は140haにも満たないほどの小さなアペラシオンで非常に面積が小さいです。エリアのほとんどが日当たり良好な南向きで、冷たい北風からブドウを守る地形は、シラーを完熟させるのに十分な恵まれたテロワールを備えています。

エルミタージュでは赤・白両方の生産が認められています。赤ワインはもちろんシラー主体ですが、規定ではマルサンヌとルーサンヌのブレンドも可能となっています。非常にパワフルで長命なワインですが、ブドウを思いっきり凝縮したような濃厚さがありつつも、どこかエレガントさを備えてバランスに長け、熟成を経るにつれて複雑味が増して丸味を帯び表情も豊かになってくる事が特徴です。

クローズ・エルミタージュ Crozes-Hermitage

エルミタージュの丘を、囲むように存在するのがAOCクローズ・エルミタージュです。狭いエルミタージュと比べれば10倍以上にもなるほど、クローズ・エルミタージュのエリアはかなり広く、北部ローヌでは最大規模となる面積を誇り、11の村がその産地に含まれています。エルミタージュに連なるように位置する、クローズ・エルミタージュの丘もまた南向きで日照に恵まれており、地質は多様ながら肥沃な土壌が広がっている地域です。
エルミタージュは最高峰の高級ワインであるのに対し、クローズ・エルミタージュは、決して凡庸な産地ではないにも関わらず、エルミタージュをはじめ他の北部ローヌ産シラーと比べれば、非常にお値打ちな価格で入手できるワインもあります。

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