日本では古くから、おせち料理を重箱という箱に詰めてお正月をお祝いする文化があります。
地域によっても違いはありますが、正式なおせち料理のお重は五段重とされています。
このページでは、壱(いち)の重についてご紹介します。
壱の重は1番初めに開けることから、特に神様へのお願いを込めた縁起物が詰められて
います。また、祝い肴(いわいざかな)と呼ばれる縁起を担いだ品を詰めます。
祝い肴とは祝いの席に用いる酒の肴、つまりおもてなしの ためのオードブルのようなもの
です。 中でも代表的な3種のことをいい、これが揃えばおせちが整うとも いわれている
そうです。
黒豆
健康で働けますように
大豆の一種の黒豆を甘く煮たものです。
「まめ」という言葉は「丈夫」や「健康」という意味があります。
また、「まめに働く」という語呂合わせもあります。
黒豆なのは、黒には魔除けの力があるとされるからです。
数の子
これからもみんなが元気でいられますように
数の子はニシンという魚の卵です。
二親(にしん)と例えられ、多くの子が出るようにという
子宝や子孫繁栄の願いが込められた縁起物です。
田作り
田畑が立派に実りますように
五穀豊穣を願い、 小魚を田畑に肥料として撒いたことから名付けられた
といわれます。片口鰯(いわし)の小魚(ごまめ)で作られています。